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2023年 2月 20日 私の夢・志

こんにちは!早稲田大学文化構想学部1年堀言羽です😸

 

受験生の皆さん!もう受験もラストスバートですね。ちょうど一年前の今日は、今私が通う文化構想学部の合格発表でした!(今年も今日ですね…!)とっても緊張したのをよく憶えています。

まだ試験がある人も多いと思いますが最後まで頑張ってください🔥

 

私の夢・志についてということで少し恥ずかしい気もしますが書いていこうと思います。

 

皆さんは美術館博物館、好きですか?

私は暇があるときはよく上野へ行って美術館を巡ります。美術が大好きだからです。

とはいっても私が美術に興味を持ったのはつい最近、高校3年生の時です。

学校の選択授業で「芸術特講美術」というものがあり、私はなんとなくの気持ちで受講しました。この授業は、たくさんの画像と共に美術史の流れを毎週細かく教わったり昔の画家が使っていた画材や画法(テンペラ、古代エジプトの人が使っていたペンなどなど)を体験してみたりする授業でした。とっても楽しそうですよね。この授業は金曜日の6・7限という1週間で一番眠い時間帯にあったのですが、楽しすぎて一度も寝たことがありませんでした。(他の授業は全部寝てましたが…😢)もしフェリス生がこのブログを読んでいたら、ぜひS3で選択してみてください。世界史の勉強にもとっても役立ちますよ!

 

ただその授業が楽しかったから今でも美術が好きなのか?そうではありません。

 

私はその授業を通して、人間にとって美術がいかに重要なものであるかを学びました。

 

現存する最後の芸術作品とされているのはラスコーやアルタミラにある壁画ですが、これらは約20000年前のものです。

20000年前……想像し難い世界ではありますが、食料の調達や住む場所の確保もままならないような、私たちの暮らしからは想像もできないほど過酷な世界だったかもしれません。生きるか死ぬかを彷徨うこともあったかもしれません。芸術は、衣食住に比べると優先順位が低くどうでもいいもののように思えます。ですが、歴史を遡ってみると、衣食住もままならなかった時代にも人間は芸術作品を生み出していたのです。不思議だと思いませんか?

同じことは、20000年前の壁画の話以外にも言えます。戦争、飢餓、大災害などなどこれまでの歴史の中ではたくさんの危機が人間に降りかかって来ました。また、これといった危機のない時代であっても、今の私たちが考える最低限度の生活が保証されていたわけではなかったかもしれません。それでも人間は芸術作品を生み出し続けてしまうのです。他にこのようなものが存在するでしょうか?

 

また、芸術作品は、その時代の写し鏡、その時代の人間の叡智の結晶だとも言えます。例えば、フラゴナールの『ぶらんこ』などに代表されるロココ絵画は、可愛い雰囲気の裏に貴族社会への風刺、当時の社会問題に対する批判意識が潜在していることが有名で、当時の政治がどのようなものだったのか、それが人々にどのような問題を引き起こしていたのかを知らせてくれます。少し遡ったルネサンスの時代の絵画には、ジョットという画家から誰もが知るレオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロに至るまでの間に、どのように人体や空間表現の研究が進められていたかがよく表れています。芸術作品というのは、これまでの人間の歴史を当時の人々が現代の私たちに直接語りかけてくれるものなのです。

 

私は、高校の授業でこのようなことを学び、美術・芸術には人間の本質となる核のような部分が表象されているのではないかと思いました。

 

しかし、現在の日本ではあまりにも文化・芸術が軽んじられているように思います。最近でも、東京国立博物館の資金が足りていないというニュースがありましたね。私が大学で美術史を学びたいと言ったら「それが何の役に立つの?役に立たなくない?」と言われたことも数えきれないほどあります。私はそのたびにとてもやるせない気持ちになります。しかし今の日本において、美術が多くの人々にとって興味を持ちうる対象ではないことは確かです。

 

私の夢・志は、日本の文化事業を発展させること人々が文化的なものに目を向ける余裕をもった社会を作ることです。

具体的な方法を決めているわけではありませんが、様々なアプローチの仕方があるはずです。

文化構想学部に通い、美術史を学ぶのに打ってつけの環境にいるからには、これから学びを深め自分なりの方法を見つけていきたいと思います。

 

 

明日は白石人生先生が、3月に開催されるあのイベントについて語ってくれます!乞うご期待~🌟